今回は乃木坂46に関連する上場会社を解説します。
乃木坂46合同会社の株主
乃木坂46を運営・マネジメントしている会社は乃木坂46合同会社です。
乃木坂46合同会社の株主・資本構成は以下のようになっています。
ノースリバー側の資本構成はKeyHolderの株主通信を基に作成しています。
ソニー側の資本構成については情報が定かなソースはありませんでしたが、半分はソニーが持っていると考えられます。
KeyHolder
KeyHolderは東証スタンダードに上場している企業です。
乃木坂46合同会社の所有権を間接的に約5割所有していますが、会計上は持分法適用会社となっています。
秋元康氏と関係が深くは特別顧問を務めている上、22年6月末時点で第2位株主に位置しています。
乃木坂46合同会社のKeyHolderへの業績影響はかなり大きくなっています。
22年の1Q~3Qの営業利益約19億円の内、約11億円が乃木坂46合同会社の利益が主の、持分法による投資利益となっています。
つまり乃木坂46合同会社の業績がKeyHolderの株価を大きく左右するという事です。
過去の乃木坂46合同会社の業績や他の事業を含めたKeyHolderの分析はこちらの記事でしています。
株価
足元の株価は金利引き上げなど厳しいマクロ環境により、株価は軟調に推移しています。
四季報は22年に収益貢献が大きかった、乃木坂46の日産スタジアムでの公演などの分がなくなり、23年度は減益になることを予想しています。
それも株価の軟調に繋がっていると考えられます。
証券会社のアナリストもカバーしていない銘柄のため、23年度の業績を予想する材料は少ないです。
ただ減益幅が四季報より小幅な場合、ポジティブサプライズになる可能性もあります。
PBR1倍を割れている現在の株価水準では、投資妙味はあるのではないでしょうか。
ソニーグループ
ソニーグループは、時価総額が10兆円を超えるグローバル企業ですから、乃木坂46合同会社の利益貢献はかなり限定的で、株価に影響することもほぼないと考えられます。
ただCD生産・販売やライセンス管理など乃木坂46関連のビジネスを含めると、日本の音楽事業の中では、乃木坂46は利益貢献が大きいと考えられ、重要視しているコンテンツである事は間違いないです。
世界最大級のテックイベントのCES2023でも流された、ブランドコンセプト動画にも乃木坂46のMVが、少しですが登場しています。
株価
22年は軟調でしたが23年は比較的堅調に推移しています。
これは1月5日に行われたCES2023でのプレスカンファレンスの内容が投資家に好評だったことが影響していると思われます。
乃木坂46関連のビジネスを展開
BEENOS
傘下のモノセンスという会社が乃木坂46オフィシャルウェブショップを運営しています。
ただ主力事業は越境ECとなっており、利益貢献は限定的です。
足元では投資先企業の株価下落や、円高による越境ECなどの悪影響懸念により、株価は下落しています。
gumi
乃木坂46のゲームアプリ「乃木坂的フラクタル」を開発・運用しています。
「乃木坂的フラクタル」の細かい業績貢献は不明ですが、gumiが運営しているゲーム中では人気タイトルの一つと考えられます。
22年9月には、gumiが出資しているオーバースが準備する、アイドルグループ創造プロジェクトに秋元康氏が就任することが発表されました。
その期待から株価は一旦上昇しましたが、内容について情報が少なく、投資家として期待を持てる内容なのか現時点で、評価することは難しいでしょう。
IMAGICA GROUP
映像制作、企画、放送、機器開発・販売などの事業を展開しており、傘下のP.I.C.Sが乃木坂46の多数の楽曲MVを制作しています。
P.I.C.Sなど映像制作は、独自IPのアニメや動画配信事業者向けのコンテンツ制作など、将来性のある事業がポートフォリオに組み入れられています。
足元では円高の悪影響懸念や金利引き上げ懸念などにより、株価は軟調に推移しています。1月17日時点の株価はPER約13倍でPBRは1倍割れと割安感のある水準です。